最終更新日:2022/03/15

運動器疾患のリハビリテーション

当院の整形外科の入院患者さんの大部分は手術をお受けになる患者さんです。
自由に行動できない状態の患者さんが入院されたら、理学療法士が、身体の機能を維持し、周術期の合併症を防ぐための運動を指導します。術後には、離床して車椅子に乗り移り、歩行の練習を行い、基本的な動作ができるよう支援します。
上肢~手指に障害がある患者さんでは、作業療法士が、障害のある部分の機能訓練や日常生活で必要な動作の練習を行います。また、心身の活動性が低下しそうな患者さんに対する作業療法も行います。
食物を飲み込む機能が低下している患者さんには、言語聴覚士が評価を行い、必要に応じて飲み込む力を高める練習を行い、また、食事の内容の調節や食事のときの姿勢の指導なども行います。
大腿骨近位部骨折の患者さんの場合は、重度の合併症がない場合には『高松・東讃地区地域連携クリティカルパス』に沿って、手術後約2週間で回復期医療を担当する病院に転院して、密度が高いリハビリテーションを続けて頂きます。

理学療法

交通事故や転倒などによる外傷の患者さんや、股関節や膝関節の人工関節置換手術を受けられた患者さん、また、脊椎・脊髄の疾患のため手術を受けられた患者さんに対して、安静臥床によって発生する合併症を防ぐために、できるだけ早期に運動を開始し、離床を進め、全身的な機能の回復の目指します。

  1. 術前の指導
  2. 早期離床
  3. 関節可動域の改善
  4. 筋力増強トレーニング
  5. 歩行練習

作業療法

上肢・手指の骨折や、腱損傷、神経障害などの患者さんに対して、手の機能回復のための練習や日常生活動作の練習を行います。必要に応じてスプリント(手の装具)や自助具なども作成しています。また、日常生活で必要な心身の活動性を維持するための各種の作業活動を提供します。

言語療法

食物などを飲み込む機能が低下している患者さんに対して、できるだけ安全に楽しく食事を摂れるように、飲み込む力が向上するように練習を行います。状態によって、安全に飲み込むことができる食品を選び、また食事の時の姿勢の工夫なども行います。