最終更新日:2022/10/04

診療内容

診療科長(部長)本田 透

 当部門には、医師4人、理学療法士20人、作業療法士7人、言語聴覚士4人、補助職員1名、医療クラーク3人、受付事務員1人が所属しております。
 私たちは、患者さんが各診療科の急性期医療・先進医療をより良いコンディションで受けられるよう支援します。
 患者さんが早期に離床して活動を維持すること、また、早期に機能訓練に取りかかり回復が促進されることが重要です。また、状態が安定した患者さんには、活退院後も続けて頂くとよい運動を指導し、総合的な活動レベルとQOL(Quality of Life; 人生の質・生活の質)の維持・向上を目指しております。嚥下機能も患者さんのQOLを大きく左右します。入院患者さんについて、各疾患による嚥下障害のリハビリテーションに積極的に取り組んでおります。
 疾患別では、脳卒中の患者さんについては、早期から四肢の運動や日常生活動作の練習、離床して行動する練習、嚥下と食事の練習、また、コミュニケーションの練習などを行います。
 骨折等の外傷の患者さん、四肢や脊椎の手術を受ける患者さんにも、ご入院の日から状態に応じたリハビリテーションを始めます。ご高齢の大腿骨近位部骨折の患者さんには、整形外科の方針を確認して手術翌日には立位・歩行練習を開始しています。
 脳卒中と大腿骨近位部骨折の患者さんについては地域連携パスがあり、積極的リハビリテーションを続けるべき患者さんをより良い状態で連携回復期病院に送り出すよう努めています。
 虚血性心疾患や心不全の患者さんには、循環器内科医師の指示とチェックのもと、入院中はもとより、退院後の一定期間、看護師、薬剤師、栄養士らと協力して運動と生活習慣についての指導を行います。心不全のため入院された患者さんには、適切に段階を追って活動範囲を拡大していただき、生活力の回復を促進しています。
 この他、各臓器の疾患の特性に配慮して入院なさっている患者さんのリハビリテーションを行っています。
 がん患者さんについては、手術前後や、抗癌剤治療中、放射線治療中のコンディション作りをお手伝いするとともに、退院後にも栄養状態に応じてできるだけ活発に運動を続けていただくよう指導しています。
 心身の活動性が低下しそうな患者さんが入院すると、直ちに主治医から当科に紹介いただくスタイルが定着してきておりました。また、当院では、2014年度から入院検査説明センターがリハビリテーション開始手続きを支援するようになり、手術や治療の前に当科で運動や呼吸について指導する患者さんが増えておりました。
 2021年3月には同センターの機能は患者支援センターに引き継がれ、対象患者さんの枠を拡大して、入院患者さんのコンディション作りに力を入れることになりました (図2)。これにより、通常短期間の入院で小侵襲の手術や内視鏡治療、また、カテーテル治療などを受ける超高齢患者さんも、多く当科へ依頼されるようになりました。当科に依頼される患者さんは年々増加し、10年前の2倍になり、2019年度には年間4,962人になっていましたが、2020年度は新型コロナウイルス感染への対応などのため4,458人に減少しました。しかし、2021年度は5,024人となりました。
 (図1.各科からの紹介患者(2017年度~2021年度) 総患者数と科別患者数の推移参照)
 一方、この春、スタッフの働き方改革にも取り組むことになりました。超過勤務を大幅に削減せねばならず、重度のマンパワー不足に直面することになり、現在、一部の日常生活で必要な動作がご自分でできる患者さんの理学療法はお断りして、侵襲の大きい手術を受けた患者さんや、重症の救急搬送患者さんへの標準的なリハビリテーションを優先して提供する状態になっております。
 近年、サルコペニア、フレイルへの対策が各臓器の疾患の治療成績を改善させることが明らかとなりました。急性期を過ぎた生活習慣病の患者さんや維持的治療期のがん患者さんが、有酸素運動や筋力トレーニングを続けることで、それぞれの疾患の再発率が低下し生命予後が改善します。
 非常に多くの超高齢者を含む高齢の入院患者さんがたに、一般的に続けるとよい運動についてリハビリテーション部門が対応して指導することは不可能であり、これらの運動の指導は、各病棟の看護師、栄養士らが総合的な生活指導の一部として行うよう、提案させていただくところです。
 今しばらく、当院ご退院後の患者さんが、当院ではリハビリがなかったとおっしゃる場合があるもしれません。本診療ガイドをお読みの先生がた、また、各施設の職員の皆様にも、患者さんが活動レベルを高く保つよう、ご指導頂ければ幸いです。

リハビリテーション科 診療内容 写真1
リハビリテーション科 診療内容 写真2
リハビリテーション科 診療内容 写真3
リハビリテーション科 診療内容 写真4
リハビリテーション科 診療内容 写真5
リハビリテーション科 診療内容 写真6

診療指針

  1. リハビリテーション部の組織作りを行い働きやすい職場を目指します。
  2. 県民に信頼される医療人材を育成します。
  3. 全員がコスト意識を持ち、業務の効率化を図り、持続可能な医療を提供します。
リハビリテーション科 診療内容 診療指針

実績

私たちは、週一回のカンファレンスや回診で、患者さんの病状や治療方針、また、リハビリテーションの進捗状況についての情報を各診療科の医師や病棟のスタッフと共有しています。また、必要時には、各部門のスタッフが直接連絡を取り合って患者さんの状態の変化に対応します。患者さんの生活環境を考慮した指導を行い、生活習慣病の患者さんには、再発防止のため生活習慣の改善についても指導します。大腿骨近位部骨折や脳卒中などの地域連携パスを用いた治療にも、急性期の治療を担当する計画管理病院として積極的に取り組んでいます。

診療予定表

午前

月曜日火曜日水曜日木曜日金曜日

本田 透
小野 恭裕
西村 彰代
西本 めぐみ

本田 透
小野 恭裕
西村 彰代
西本 めぐみ

本田 透
小野 恭裕
西村 彰代
西本 めぐみ

本田 透
西村 彰代
西本 めぐみ

本田 透
小野 恭裕
西村 彰代
西本 めぐみ

午後

月曜日火曜日水曜日木曜日金曜日

本田 透
小野 恭裕
西村 彰代
西本 めぐみ

本田 透
小野 恭裕
西村 彰代
西本 めぐみ

本田 透
小野 恭裕
西村 彰代
西本 めぐみ

本田 透
小野 恭裕
西村 彰代
西本 めぐみ

本田 透
小野 恭裕
西村 彰代
西本 めぐみ

※医師が学会等出張の場合、休診となることがあります。

○受付時間は午前8時15分~午前11時
(再来受付機 予約診療:午前8時15分~午後4時
       予約外診療:午前8時15分~午前11時)
※各科からの紹介のみ

スタッフ紹介

ほんだ とおる

本田 透

本田透

職種 役職

医師 部長(診療科長)

出身校 卒年

岡山大学 昭和62年

専門

リハビリテーション

資格

  • 日本リハビリテーション医学会 指導責任者・専門医・臨床認定医
  • 日本整形外科学会 専門医・運動器リハビリテーション医・脊椎脊髄病医
  • 日本骨粗鬆症学会認定医

おの やすひろ

小野 恭裕

小野恭裕

職種 役職

医師 部長

出身校 卒年

愛媛大学 昭和62年

専門

脳神経外科一般
脳腫瘍
脳卒中
リハビリテーション

資格

  • 日本脳神経外科学会 専門医
  • 日本神経内視鏡学会 技術認定医
  • 日本脳卒中学会 専門医
  • 日本医師会 認定産業医
  • 卒後臨床研修指導医
  • 義肢装具等適合判定医
  • 日本リハビリテーション医学会 専門医・指導医
  • 日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士

にしむら あきよ

西村 彰代

西村彰代

職種 役職

医師 部長

出身校 卒年

京都府立医科大学 平成6年

専門

リハビリテーション

資格

  • 日本リハビリテーション医学会 認定臨床医・専門医・指導医
  • 日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士
  • 日本整形外科学会 専門医
  • 日本リウマチ学会 認定リウマチ専門医

にしもと めぐみ

西本 めぐみ

西本めぐみ

職種 役職

医師 部長

専門

リハビリテーション全般

資格

  • 日本リハビリテーション医学会 指導医
  • 日本リハビリテーション医学会 リハビリテーション科専門医