最終更新日:2022/11/28

内分泌(ホルモンの病気)

 内分泌(ホルモン)の疾患に関しては主として佐藤医師が担当しています。
低身長(男女別の年齢に対応した平均値から標準偏差の2倍以上の開きのある身長である状態)を指摘された場合や、疑いがある場合など外来にてご相談下さい。症状に応じて成長ホルモン補充療法の適応がありそうかの判断や適応を判断する負荷試験を予定させていただくなどの対応を致します。
その他ホルモンに関連した疾患に関しての対応を致します。

成長ホルモン分泌不全性低身長症

どのような病気・どのような症状

 低身長症とは、平均から標準偏差の2倍以上身長が低い状態を指します。 100人のうち、2~3人くらいの子どもが当てはまります。低身長症(標準身長のー2SD以下)に該当するかどうかは横断的標準身長を基準に判定します。(横断的標準身長・体重曲線(0-18歳):男子女子、2000年度乳幼児身体発育調査・学校保健統計調査)低身長症である場合で成長ホルモンの分泌不全が原因である場合が成長ホルモン分泌不全性低身長症です。

どのような検査

 低身長症である場合にはまず、血液検査で甲状腺ホルモンやインスリン様成長因子1(IGF-1)やミネラルなどの状況をチェックします。そのうえで、これまでの身長の伸びの経過やお子さんの年齢やご本人やご家族のご希望を考慮して成長ホルモン分泌負荷試験を行います。成長ホルモンの分泌不全が複数の種類の負荷試験で見られた場合に成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断します。

どのような治療

 成長ホルモンの自己注射による治療を開始します。自己注射を開始する際には医師や薬剤師から十分な説明をいたします。一般的には中学校を卒業するころまでおこなうことが多いです。
低身長症の原因や治療適応には、様々な原因や対応がありますので、低身長症が疑われた場合はまずはご相談ください。

インスリン依存性糖尿病

どのような病気

 糖尿病は血糖が高くなることで体に様々な合併症を引きおこすことで知られています。一般的には不適切な食事が主な原因である生活習慣病の糖尿病(インスリン非依存性糖尿病)がしられています。それとは異なり、インスリン依存性糖尿病は生活習慣とは関係なく、膵臓からインスリンが分泌されなくなることで引き起こされる糖尿病です。

どのような症状

 糖尿病に共通する症状として、口喝・多飲・多尿がみられますが、インスリン依存性糖尿病では、インスリンが絶対的に不足していきますので無治療で経過すると体重減少や極度の全身倦怠感と意識障害などをきたす糖尿病性ケトアシドーシスという重篤な状態となります。

どのような検査

 血液検査で血糖値やインスリンの低値などで糖尿病を診断し、特定の自己抗体などの結果でインスリン依存性糖尿病の診断をします。

どのような治療

 不足したインスリンを自己注射で補います。適正なインスリンの量を決めるために自己血糖測定を行います。その二つを適正に行うために医師や薬剤師や看護師が指導にかかわります。生活習慣病ではありませんが、食物のカロリーや糖質の把握をすることは重要であり、栄養士が指導にかかわります。

思春期早発症

どのような病気

 思春期の身体的徴候は通常、女の子は10歳頃、男の子は12歳頃よりはっきりしますが、それが、2〜3年程度早く始まってしまうのが、思春期早発症です。

どのような症状

 女の子に多い疾患で7歳6ヵ月より前に乳房が発育してくる、10歳6ヵ月より前に月経が発来するなどの症状を認めます。

どのような検査

 血液検査でホルモンの状況を評価します。必要な場合はホルモン負荷試験を行う場合もあります。

どのような治療

 思春期が早く起こることの弊害は、早期に身長が伸びて身長停止に至り最終的には低身長になる場合や、精神的な成長とは不相応に身体的思春期が進むことで本人や周囲が戸惑う心理社会的問題があります。そのような状況を考慮して思春期の進行を抑えるホルモン療法を行う場合があります。多くはLH-RHアナログ製剤を月に1回程度医療機関で注射する方法です。

先天性甲状腺機能低下症

どのような病気

生まれつき甲状腺のはたらきが弱く甲状腺ホルモンが不足する疾患です。発生頻度は3000-5000人にひとり程度と推定されています。

どのような症状

出生後の早期には、元気がない・哺乳不良・体重増加がよくない・黄疸の遷延・便秘・手足がつめたい・泣き声がかすれているなどの症状が現れることがあります。長期的には甲状腺ホルモンが不足していると成長・発達の両方に遅延が起こります。

どのような検査

甲状腺ホルモン・甲状腺刺激ホルモンなどを血液検査で評価して診断します。現在日本ではこの疾患について新生児マススクリーニング検査がおこなわれており、これらの症状があきらかになる前に発見されることがほとんどです。しかしながら新生児マススクリーニング検査で発見できないケースもまれにあります。

どのような治療

1日1回甲状腺ホルモン薬のレボチロキシンナトリウムを内服します。血液検査をしながら投与量を調節していきます。

バセドウ病

どのような病気・どのような症状

 自己免疫疾患であり、びまん性甲状腺腫大(首の甲状腺がびまん性に腫れて大きくなること)、頻脈(脈が速くなること)、眼球突出(眼が出てくること)が3大徴候です。

どのような検査

 血液検査で甲状腺ホルモンが高いことや甲状腺刺激ホルモンが抑制されていることや特有の自己抗体が検出されます。甲状腺のエコー検査で甲状腺の腫大や血流増加がみられます。

どのような治療

 バセドウ病の治療は、甲状腺ホルモンの分泌を抑制し正常化することであり、
1)内科的治療、2)外科治療、3)放射線治療、の3種類の治療法があります。
小児では通常内科的治療、すなわち抗甲状腺薬の内服で治療します。