最終更新日:2026/08/20

内頚動脈狭窄症に対するステント留置術

内頚動脈狭窄症とは?

 頭部へ血流を送る太くて大事な血管である頚動脈は、頚部で脳内へ血流を送る内頚動脈と頭や顔の皮膚を栄養する外頚動脈に枝分かれします。
この場所では、加齢や、高血圧症、糖尿病、脂質異常症が原因で動脈硬化が進みやすく、プラークと呼ばれる血管壁の水アカのかたまりが形成され内頚動脈が細くなる(狭窄)ことがあります。このプラークが壊れたり、そのまわりに血液のかたまり(血栓)が付着したりすると、剥がれおちた粒が脳内の血管へ流れ込み、血管を詰まらせて脳梗塞をおこします。また、プラークが大きく極端に血管が細くなった場合には脳へいく血流が著しく低下し、脳梗塞をおこします

プラーク

内頚動脈狭窄症の治療

 この病変によって脳梗塞をおこしたことがある患者さんや、今は症状がなくても狭窄が高度で将来脳梗塞をおこす可能性が高いと思われる患者さんには、脳梗塞を予防するための治療を行います。まず抗血小板剤というお薬の内服により、プラークのまわりに血栓がつかないようにします。それでも脳梗塞をおこすリスクの高い人には、「頚動脈血行再建術」という手術を行います。
手術の方法には、「内頚動脈剥離術」と「頚動脈ステント留置術」(カテーテル治療)があります。

頚動脈ステント留置術

  頚動脈ステント留置術は、カテーテルによる治療であり、局所麻酔で比較的短時間で行えるからだの負担が少ない(低侵襲)治療です。足または手の動脈からカテーテルを挿入し、頚動脈の細くなったところをまず風船付きのカテーテルで広げて、それからステントを置き、さらに風船をふくらませてステントを壁にぴったりと押しつけて完了です。

ステントとは?
非常に細い針金で編んだ網のような構造で、カテーテルから出すと自動的に広がって筒状になります。これを狭窄している所で広げて、血管の内側から壁に貼り付けるように置きます。そうすると、プラークごと血管を押し広げて、細くなったところが広がります

ステント
内頚動脈狭窄症の治療手順