最終更新日:2022/10/31

予定手術の流れ

外来受診

 手術適応の疾患では診察、ご病状の確認、手術のために必要な検査を一通りさせて頂きます。カテーテル検査が必要な場合があり、その際は主に検査入院をあらかじめさせて頂きます。まだすぐには手術適応でないとの判断となった場合はあらためて外来で経過観察とさせて頂く場合があります。

入院予約

 入院、手術の手続きを患者サポートセンターで行います。当科の予定の手術日は月、水、金曜日ですので、それに併せて中止薬のご説明、また口腔外科を受診頂き全身麻酔の際に問題となる歯のチェックや術後感染症予防のための口腔のチェックをして頂きます。場合により術前に抜歯が必要な場合もあります。

 入院は開胸または開腹手術の場合は手術の2日前、ステントグラフト治療の場合は1日前の入院となりますが、月曜日が手術予定の場合は3日前の金曜日が入院となります。個々の患者さまや、また祝日などにより変わる場合もあります。

入院から手術まで

 開胸手術の場合は手術当日まで血圧を定期的に測定したり、また心電図モニターを装着させて頂き、日常の脈の変化や不整脈の有無などを観察させて頂きます。これにより不整脈関連の手術の追加や変更をしたり、入院中の内服薬の調整の参考にさせて頂いています。

手術当日

 手術は当日の予定により9時に手術室へ入室となる場合と午後になる場合があります。入室後、全身麻酔などの準備でおおよそ1時間かかり、その後手術開始となります。手術終了後、レントゲンを撮影し、移動の準備をしてからICUへ移動します。この間のタイミングでご家族に連絡し、手術が終了したことおよびその内容を説明致します。

手術後の経過

・開胸手術

 患者さんは全身麻酔の延長で眠っており、人工呼吸が装着された状態でICUへ移動します。血圧、脈拍、呼吸、ドレーン出血などの全身状態が安定したら、鎮静薬を中止して覚醒すれば人工呼吸をはずすことになります。多くの場合は翌朝までに人工呼吸がはずれますが、状況によってはしばらくかかる場合もあります。人工呼吸がはずれてからおおよそ4時間以上経過してから嚥下が大丈夫かどうかを水飲みテストで確認して、内服薬、食事が開始となります。ICUの滞在は2-5日程度で、その後もとの病棟へ移動しますが患者さんの状態により長引く場合もあります。またICUのとなりにあるHCUを経由して病棟へ移動する場合もあります。このタイミングで体につながっているドレーン類、点滴、尿管などが徐々にはずれていきます。一般病棟へ移動後は手術の種類や患者さんの状態により1週から2週間の入院期間となります。

・開腹手術

 ほとんどの場合は腹部大動脈瘤に対する術後となります。手術後に手術室で麻酔さめ、ICUまたはHCUへ移動し、翌日に一般病棟へ移動します。その後約1週間の入院期間となります。

 ・ステントグラフト留置術

 手術後、手術室で麻酔がさめ、ICUへ移動して約1時間経過をみた後、一般病棟へ移動します。その後は5日程度の入院期間となります。

 ・末梢血管手術

下肢動脈バイパス術や動脈形成術、血栓除去術などですが、全身麻酔の場合と局所麻酔の場合があります。いずれの場合も手術後に直接一般病棟へ移動します。その後は病状に応じて3-7日の入院期間となります。

術後の検査

 採血やレントゲンなど、病状に応じて2-3日毎に行い、体重チェックと合わせて点滴や利尿剤の調整を行います。退院前にはCTや超音波検査などで手術部位のチェックをさせて頂きます。

術後の痛み

 手術後は持続で点滴の鎮痛薬が流れており、麻酔から覚めた際に痛みを感じないことが多いです。水分や食事が飲み込めるようになったら徐々に痛み止めの飲み薬に切り替えていきます。開腹手術では手術前日に硬膜外麻酔(神経は背骨の脊髄からつながっているため、背中の神経の周囲に痛み止めを注入する方法)を併用して術後数日使用し、同様に飲み薬に切り替えていきます。痛みは術後から日数が経過するに従って徐々に軽快しますが、退院後も創部の違和感やしびれなどは残る場合があります。外来で症状をお聞きし痛み止めや湿布薬を継続投与させて頂きます。

術後のリハビリ

 主にリハビリスタッフが担当します。多くの場合ICUで座位、立位まで行い、病棟に移動後はほどなく歩行練習を行います。

術後の合併症について

 一般的な合併症は、感染症や出血、不整脈、呼吸不全、胸水貯留などですが、年齢やもともとの合併疾患、手術の種類によりさまざまであり、個々の症例で詳しく説明致します。経過観察でいい場合や簡単な処置で対処できる場合が多いですが、重篤な合併症も起こる場合があります。それに対する予防と治療に細心の努力をさせて頂きます。

退院後

 初回は退院後、2週前後で創部の状態や血液検査、レントゲン、心電図、体重変化、日常生活の確認などをさせて頂きます。それにより利尿剤や、場合により抗不整脈薬、降圧剤の調整をさせて頂きます。その後は2~4週毎に来院頂き、調整の必要な薬の量が安定または中止できましたら、紹介元あるいは近くのかかりつけ医に処方および日常診療をお願いすることになります。以後は病状に応じて半年から1年に1回定期検診に当院受診頂く場合が多いです。