最終更新日:2022/03/15

縦隔腫瘍

縦隔とは、両側の肺に挟まれる区画の名称で、心臓、大血管、食道、気管など重要な臓器が収まっているところです。縦隔に発生した腫瘍を総称して縦隔腫瘍と呼び、胸腺腫、縦隔のう胞、神経原性腫瘍などの疾患が含まれます。その中で最も頻度の高いのが胸腺腫で、縦隔の前側に発生します。従来、胸の真ん中を縦に大きく切開し腫瘍を切除していましたが、近年は小型の腫瘍に対して胸腔鏡下手術を行っています。一方、浸潤型の胸腺腫で切除が難しい場合には、手術前に化学療法を行い腫瘍の縮小を図ってから根治手術に臨むことがあります。また、周囲組織に浸潤する胸腺腫では、術後に放射線治療を追加し再発を予防します。
その他の縦隔腫瘍においても、大部分の症例で胸腔鏡下手術が行われています。

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