最終更新日:2025/07/25
採尿・採血

 2階にある採血・採尿受付で受付をすると、採血のある方には整理券が、採尿のある方には尿コップが渡されます。採血のある方は、待合にて整理券番号でお呼び出しいたします。採尿のある方は、採血・採尿受付の隣に尿コップ提出窓口のあるトイレがありますので、そこで採尿後、尿コップを窓口へ提出してください。

一般・血液検査

 一般検査では主に、尿検査、便検査、体腔液検査を行っています。血液検査では主に、血球分析検査、血液凝固検査、血液像検査を行っています。

○一般検査
尿検査では、尿定性検査、尿沈渣検査(尿中の細胞や結晶などを顕微鏡で観察)を行っています。
便検査では、消化管出血の有無を調べる便潜血検査を行っています。
その他、髄液、胸水、腹水、関節液などの体腔液検査も行っています。

○血液検査
《血球分析検査・血液凝固検査》
血球分析検査では、赤血球、白血球、血小板の数やヘモグロビン濃度などを自動分析装置で測定し、貧血、白血球分類の異常などを調べています。
血液凝固検査は、血が止まりにくい、または血栓症のリスクを評価する検査です。また、抗凝固薬(ワルファリンなど)を服用中の方にも定期的に行われます。

《血液塗抹検査》
血液をスライドガラスに塗抹し、染色して顕微鏡で観察します。自動分析装置では見つけにくい
血球の形態異常や未熟な血球の出現などを詳しく評価できる検査です。

【主な検査項目】

一般検査

尿検査

比重、pH、蛋白、糖、ウロビリノゲン、ビリルビン、ケトン、潜血、亜硝酸塩、白血球

便検査

便中ヘモグロビン

血液検査

血球分析検査

赤血球数、ヘマトクリット、ヘモグロビン濃度、血小板数、網赤血球数、白血球数、白血球分類

血液凝固検査

PT、APTT、フィブリノゲン、アンチトロンビン、Dダイマー、FDP

▲顕微鏡での血液像の観察
▲顕微鏡での血液像の観察
生化学免疫血清検査

 生化学免疫検査は患者さんから採取された血液や尿などの体液中の成分を分析し、病気の診断や治療方針の決定するために有用な検査です。
 測定する項目によって検査時間は異なりますが、採血から約1時間前後の時間が必要です。再検査などになった場合は更に時間を要することがあります。

○生化学検査
採取した検体内のタンパク質や脂質などの化学物質を測定し、病気の有無や肝臓・腎臓などの臓器の機能、体の栄養状態などを評価します。例えば血糖値などの糖に関する項目を検査することで糖尿病、脂質の項目を検査することで高脂血症や動脈硬化などのリスク評価につながります。

【主な検査項目】

電解質Na、K、Cl
肝機能AST、ALT、ALP、CHE、γGT、ビリルビン
腎機能BUN、クレアチニン、尿酸
脂質総コレステロール、中性脂肪、
HDL・LDLコレステロール
糖質グルコース
栄養状態総蛋白、アルブミン、プレアルブミン
炎症反応
(感染徴候)
CRP、プロカルシトニン


▲機器のメンテナンス風景

○免疫血清検査
血液中の抗原や抗体を調べて感染症疾患の有無を調べたり、血中のホルモンを測定し体の機能を評価したりする検査です。また特定の癌によって上昇する腫瘍マーカーなども検査することができます。例えばB型肝炎の感染を調べるために血液中の抗原・抗体の有無を調べたり、甲状腺から出るホルモンを調べたりすることで、機能が正常なのか亢進・低下しているかなどを評価します。腫瘍マーカーに異常があった場合には、画像検査など他の検査と併せて評価することで、より正確な診断に繋がります。

【主な検査項目】

感染症HBs抗原・抗体、HCV抗体、
HIV抗原・抗体
ホルモンTSH、FT3・FT4(甲状腺ホルモン)
腫瘍マーカーPSA(前立腺)、AFP(肝臓)、CA125(卵巣)
薬物バンコマイシン’(抗生物質)、
バルプロ酸(てんかん薬)
微生物検査

 微生物検査は、患者さんから採取された検体(喀痰、尿、便、体液など)を専用の培地に塗り広げ培養し、病気の原因となる微生物を特定し、どの薬剤が有効かを調べる検査です。
 黄色ブドウ球菌や大腸菌などを対象とする一般細菌検査、結核菌などを対象とする抗酸菌検査、細菌やウイルスを短時間で検出できる迅速検査などがあります。

○塗抹検査
患者様から採取した検体をスライドガラスに塗り、特殊な染色を行い、顕微鏡で観察します。
一般細菌検査では主にグラム染色を行い、細菌の形や色でどのような細菌かを推定します。
抗酸菌検査では蛍光染色、チールネールゼン染色を行い、結核菌などを検索します。

グラム染色(黄色ブドウ球菌)

▲グラム染色(黄色ブドウ球菌)

○同定・感受性検査
患者さんから採取した検体を塗り広げた培地をふ卵器で培養すると、培地上で菌が増えて塊になります(コロニーの形成)。そこから追加検査を行い、菌の名前を特定したり、どの薬剤が有効かを調べたりします。

培地に検体を接種している様子

▲培地に検体を接種する様子

○迅速検査
簡易なキットを用いて短時間で病原体を検出できる検査です。当院で行える主な迅速検査は以下の通りです。

検査項目
尿中レジオネラ抗原
尿中肺炎球菌抗原
インフルエンザウイルス抗原
RSウイルス抗原
ヒトメタニューモウイルス抗原
アデノウイルス抗原
A群溶連菌
マイコプラズマ抗原
ノロウイルス抗原
ロタウイルス抗原
病理検査

  病理検査は、細胞や組織を顕微鏡で観察し、炎症や各種のがんなどの身体の状態を診断する検査です。様々な部位が対象になります。検体が提出されたらホルマリンやアルコールで固定します。固定とは、検体が採取された時点の形態を保つために必要な操作です。その後、顕微鏡で観察できるように標本を作製します。標本を染色後、顕微鏡で観察し診断します。診断結果は臨床所見と併せて最終診断となります。また、標本の一部は抗がん剤の投与前に、治療効果が期待できるか確認するためにも用いられます。

○組織診
内視鏡検査や手術時に採取された織について、炎症などの良性か、癌などの悪性かの病気の診断を行い、治療方針の決定などに役立っています。標本を作製するために、固定後の検体を適切な大きさに切り出し、パラフィンに置換したブロックを作り、その表面を約3μmの厚さに薄く切ります。必要に応じて特殊染色や免疫染色も行います。

▲組織を薄く切る作業の実施風景

○細胞診
婦人科・尿・喀痰などの剥離細胞や乳腺・リンパ節などの穿刺吸引
細胞について良悪性や治療効果の判定を行います。また、経過観察にも用いられます。組織診よりも採取時の侵襲が少なく、体腔液など組織が採取できない材料でも診断できる利点や、組織診よりも早く標本を作製できる利点があります。

○迅速診断
手術中に病変の一部を採取して凍結切片を作製し短時間で診断したり、胸腹水中の癌細胞の有無を調べたりします。手術方針の決定に役立っています。また、気管支鏡時にはその場で目的の細胞の有無を確認しています。

○病理解剖
今後の医療の向上のために、生前には分からなかった病気の原因・治療効果などを調べるとても大切な検査です。病理医の補助などを行っています
 

輸血検査

 24時間体制で輸血に関連する検査や、血液製剤・アルブミン製剤の管理を行っています。また、輸血療法委員会を定期的に開催し、輸血による副作用の調査や対策を検討し、輸血療法に関する情報交換を行い、輸血製剤の適正使用の普及にも努めています。

○輸血に関連する検査
輸血が必要になった際、患者さんのABO血液型及びRh(D)血液 型、輸血副作用(副反応)の原因となる不規則抗体検査、患者さんの血液型と適合した血液製剤を準備するための交差適合試験(クロスマッチ)などの検査を行っています。

○血液製剤及びアルブミン製剤の請求・保管・払出
赤十字血液センターから購入した血液製剤は適正な温度管理のもと、輸血検査室で集中管理しています。また、製剤の使用状況などの監視を行い、各部署と連携を図りながら、患者さんが安全に輸血を受けられる環境作りに取り組んでいます。

▲輸血検査実施の様子

○自己血の保管
予定された手術での出血に備えて、事前に患者さんから採血した血液を保管しておき、手術時に輸血することを自己血輸血と言います。採取した自己血を適正な温度管理のもと、保管しています。

○輸血後の管理
輸血に使用する血液製剤は赤十字血液センターで各種検査に合格した物を使用し、可能な限りの検査を行い、副作用の防止に努めていますが、まれに感染症や免疫反応などの副作用を起こすことがあります。これらの副作用の調査や検査なども行っています。

○実施している検査

  1. 輸血検査
    ・血液型検査/不規則抗体検査(カラム凝集法および各種用手法)
    ・直接抗グロブリン試験(用手法)
  2. 交差適合試験
生理・超音波検査

 生理検査とは、直接患者さんに接して身体の検査を行うことをいいます。当院の生理検査室では、循環器機能検査、脳神経機能検査、呼吸機能検査、超音波検査などを行っており、病態の診断や治療効果の判定などに貢献しています。

○循環器機能検査
《心電図検査・負荷心電図検査》
手首、足首、胸部に電極を装着して検査を行います。負荷心電図検査では、階段の上り下りや歩行などの運動を行い心臓に負荷をかけた後、心電図に変化がないかを調べます。狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、不整脈、心筋の肥大などの診断や人工ペースメーカーの確認などに有用な検査です。

 検査当日は電極を装着するため、服を持ち上げていただきます。脱ぎ着しやすい服装でお越し下さい。また、負荷心電図検査の場合は動きやすい服装でお越し下さい。

 《ホルター心電図検査》
心電図を記録する小型の機械とシールタイプの電極を胸部に装着し、24時間心電図の記録を行います。1週間程度心電図を記録する機器もあります。心電図検査だけでは発見できなかった不整脈などを評価することができます。
 機器を装着している間は入浴できませんが、入浴以外は通常通りの生活をしていただいてかまいません。検査後は機器返却のため来院していただく必要があります。
 

○脳神経機能検査
《脳波検査》
 頭部に電極を装着してベッドに寝ていただき、脳の微弱な電気信号を記録します。てんかんや脳炎、脳腫瘍などの評価に有用な検査です。
 検査中に光や音の刺激を与えたり、深呼吸を何回かしていただいたりすることがあります。また、睡眠時の脳波を記録することもあります。事前に了承をいただいた患者様には、眠れない場合にお薬を使用することもあります。

《神経伝導速度検査》
 腕や足に走行している神経に微弱な電気刺激を与え、神経の反応をみる検査です。手根管症候群や糖尿病性神経障害などの神経障害の評価に有用です。
 手足がピクピク動いたり、電気刺激による痛みを感じたりすることがあります。腕や足を出していただきますので持ち上げやすい服装でお越し下さい。足の神経を検査する場合、靴下やタイツは脱いでいただきます。
 

○呼吸機能検査
気管支喘息や間質性肺炎などの呼吸器疾患の診断に有用な検査です。また、手術前の呼吸機能の状態を評価する際にも行われます。肺気量分画検査、肺拡散能力検査などがあります。 検査当日は指示に合わせて息を大きく吸ったり吐いたり、息を止めたりしていただきます。

 

○超音波検査
超音波検査とは、人の耳には聞こえない音(超音波)を出す機械を身体に当てて、体内の臓器や血管の状態を調べる検査です。レントゲン検査などとは異なり放射線を使用しないため、被ばくの心配はなく、痛みもないため、どなたでも安心して受けていただける検査です。
 当院では、心臓領域、腹部領域(肝臓、胆嚢、膵臓など)、体表領域(甲状腺、乳腺など)、末梢血管領域(頚動脈、下肢血管など)の超音波検査を行っています。胸部や腹部に機械を当てるため、服を持ち上げたり脱いでいただいたりすることがあります。脱ぎ着しやすい服装でお越し下さい。頚動脈や甲状腺など首周りの超音波検査の場合、襟元が開いた服装でお越し下さい。

▲超音波検査の実施風景

【主要な検査項目と検査所要時間】

検査部門検査項目所要時間
 循環器機能検査心電図検査           10分
負荷心電図検査20分
 脳神経機能検査脳波検査1時間
神経伝導速度検査30分~1時間
 呼吸機能検査15~30分
 超音波検査心臓領域30分
腹部領域20分
体表領域(甲状腺、乳腺など)20分
末梢血管領域(頚動脈、下肢血管など)      20~50分