X線-CT検査とは
CT(コンピュータ断層撮影)は、X線を使って体の断面を撮影し、コンピュータで画像を再構成する検査です。体の内部を立体的かつ詳しく見ることができ、通常のX線(レントゲン)ではわかりにくい病変の発見に役立ちます。
主な検査対象
・脳、頭部の病気(脳出血、脳梗塞など)
・胸部(肺がん、肺炎、気胸など)
・腹部(肝臓、胆のう、膵臓、腎臓の病気)
・骨折や関節、軟部組織の異常
・外傷
CT検査の特徴
・短時間で広範囲を高精細な画像を撮影できます。また、造影剤を使用することで血管や臓器の状態を詳しく調べることができます。
注意事項
・金属類(アクセサリー、ベルト、ワイヤー、ホック付き下着など)は外していただきます。
・妊娠中、または妊娠の可能性のある方は必ずお知らせください。
・造影剤を使用する場合、腎機能やアレルギー歴の有無などを確認させていただきます。
当院では、3台のCTが稼働しています。 数秒で頭部や冠動脈を撮影できるようになり、また小児、高齢者、救急など様々な状況下において多彩な臨床ニーズに順応し、 幅広い検査応用を提供しています。
造影CT検査とは
造影剤(ヨード造影剤)を使用し、静脈から注射することで、血管や臓器の内部構造がより鮮明に映し出され、病気の有無や拡がりを詳しく調べることができます。
検査でわかること
・腫瘍(がん)や炎症の有無、拡がり
・血管の状態(動脈瘤、血栓など)
・臓器の機能や血流の異常
・臓器損傷や血管損傷の出血の拡がり
注意点・副作用について
・まれにアレルギー反応(発疹、痒み、息苦しさなど)が起こることがあります。
・腎臓に負担がかかるため、腎機能の低下している方は事前に尿検査が必要です。
以下の方は検査を受けられない可能性があります。
・重度の造影剤アレルギー歴がある方
・妊娠中の方
・腎機能が著しく低下している方
・喘息で治療中の方
●検査当日は食事制限があります。検査予約時に確認をお願いします。
●水分制限はありません。脱水予防のため検査前は十分に水分を摂取するようお願いします
(内視鏡検査等で水分制限がある場合を除く)
放射線被ばく
放射線被ばく(患者さんに対するX線被ばく)には、被ばくという不利益に対して、 「病気がわかると言う利益」または「病気が治ると言う利益」がある場合のみ、医師の支持のもとに撮影(正当性)を行っています。 放射線検査は必要最小限のみ行い、無駄な被ばくをしないようとどめることが原則です。 装置の最新技術によるさらなる放射線低被ばくが可能となりましたが、 放射線技師は、最低限の被ばくで最大限の画像が出来るように日々努力しています(被ばくの最適化)。
●一般的な被ばく量の目安
胸部X線写真(レントゲン):0.05mSv前後
胸部CT:数mSv程度 腹部CT:5-10mSv程度
健康への影響
・通常の医療で行うCT検査による被ばくで、急性の健康被害がでることはありません。ただし、被ばく量が増えるほど将来のがん発症リスクがわずかに上がる可能性があるといわれています。
当院での取り組み
① 必要な範囲のみを撮影し、被ばく量を最小限に調整しています
② 最新のCT検査では低線量撮影や画像再構成技術により従来より低線量撮影が可能です。
③ 特に、小児には細心の注意を払い、低被ばく化に努めています。





