移植医療について
臓器移植は病気や事故によって各種臓器の機能が低下した方に、他の方から提供された健康な臓器・組織を移植して機能を回復させる医療です。 移植でしか治療できない方と、臓器・組織を提供してもいいという方を結ぶ医療です。
物質的には全く見返りのない善意に基づいた臓器の提供がなければ成り立たない医療です。 また、臓器・組織を提供するか、しないかは誰からも強制されるのでなく、自己の選択によって決定されなければなりません。
日本で臓器の提供を待っている方は、およそ13,000人ですが、一方、それに対して移植を受けられる方は、年間およそ300人です。
現在行われている移植医療には、大きく分けて臓器と組織の移植があります。
また、臓器の提供は、亡くなった方からと生きている家族の方からの二つの方法があります。
亡くなった方から提供を受け、移植を行うものに、心臓、肝臓、肺、腎臓、膵臓(すいぞう)、 小腸などがあります。そのなかで、脳死でしか提供できないのは心臓、肝臓、肺、膵臓、小腸などです。 腎臓や膵臓(膵島)、眼球は心停止後でも提供可能ですが、心停止後といっても事前に処置が必要です。
一方、組織移植は、角膜など多くの種類があり、亡くなった後でも希望すれば提供できます。
その他に、生前に提供できるものに骨髄移植があります。また輸血も移植の一種です。
移植医療に関する院内体制について
当院では、移植医療を円滑に行うために、臓器移植委員会を設けています。
また、実際の臓器提供、移植手術に際しては、院内倫理委員会、虐待対応委員会で審議する体制を取っています。
臓器移植委員会(移植医療全般に渡って、統括的に管理する。)
下部組織
- 院内レシピエントコーディネーター会議
移植待機患者さん、移植後患者さんの診療、移植手術の際の各種調整 - 院内ドナーコーディネーター会議
臓器提供患者さん、ご家族の方の寄り添い、臓器提供の際の各種調整
院内ドナーコーディネーター会議
院内コーディネーターの活動実績
臓器提供シミュレーションを実施しました。(平成30年12月1日)
臓器提供についての講演会を開催しました。(平成30年2月27日)
臓器提供についての講演会を開催しました。(平成30年2月23日)
脳死下臓器提供シミュレーションを実施しました。(平成30年2月10日)
臓器提供についての講演会を開催しました。(平成29年2月24日)
厚生労働大臣感謝状が贈呈されました。(平成29年1月19日)
小児の脳死下臓器提供シミュレーションを実施しました。(平成28年11月26日)
脳死下臓器提供シミュレーションを実施しました。(平成28年3月12日)
臓器移植についての研修会を実施しました。(平成27年11月17日)
臓器移植についての研修会を実施しました。(平成27年10月5日)
臓器移植講演会を開催しました。(平成27年6月1日)
心停止下腎臓提供シミュレーションを実施しました。(平成27年2月21日)
臓器移植についての研修会を開催しました。(平成27年1月7日)
臓器提供について (日本臓器移植ネットワークのホームページより)
臓器提供は、脳死後あるいは心臓が停止した死後にできます。
2010年7月17日に改正臓器移植法が全面施行され、生前に書面で臓器を提供する意思を表示している場合に加え、ご本人の臓器提供の意思が不明な場合も、ご家族の承諾があれば臓器提供できるようになりました。これにより、15歳未満の方からの脳死後の臓器提供も可能になりました。
自分が最期を迎えたときに、誰かの命を救うことができます。あなたの意思で救える命があります。
自分の意思を尊重するためにも、臓器移植について考え、家族と話し合い、「提供する」「提供しない」どちらかの意思を表示しておくことが大切です。
*提供しない意思については、15歳未満の方の意思表示も有効です。
院内コーディネーターについて
当院では香川県知事の委嘱を受けて、臓器提供を円滑に行うために、院内に臓器提供に関わる専門職員(院内移植コーディネーター)を配置しています。
移植医療、臓器提供についてのご質問は、入院中、外来通院中の患者さん、その関係者の方は、主治医の先生を通して院内移植コーディネーターまで、ご連絡ください。