先輩ナース 杉本さん

  • 現在の部署:10西病棟
  • 経験年数:7年目
  • 部署や院内での役割:看護安全推進小委員会・災害時医療継続プロジェクトチーム

大切にしていること

終末期癌の患者さんが多く入院する緩和ケア内科病棟で勤務しており、限られた予後の大切な時間の中で患者さんやご家族の意向に添えるように、思いや希望の確認を細かく行うことを心がけています。変化する病状に伴い患者さんの気持ちも揺れ動くことが多く、残された予後をどのように過ごしたいか患者さんやご家族と一緒に考えることを大切にしています。病状が悪くて難しいなと思うこともすぐに諦めるのではなく、他の方法はないか考え、少しでも希望に添えるように関わらせてもらっています。

印象に残っている看護場面

病状が悪くなったが「家に帰りたい」という患者さんの希望があり、ご家族は自宅で看取ることに自信がなくて悩んでいました。他の家族の事例を紹介し、すぐに訪問診療や訪問看護のサポートを受けることができるように準備してご家族の不安ができるだけ少なくなるように話を聞きました。退院後数時間で患者さんは亡くなりましたが、後日ご家族から「県外の娘も帰ってきて会えた。帰ることを諦めていたけど、どんな状態でも家に帰ることはできますよという杉本さんの言葉で家に帰ることを決めてよかった」と言ってもらえた場面が印象に残っています。

後輩へのひとこと

病棟の特徴として患者さんを看取る機会が多く、自分の行ったケアを振り返って悩むこともありますが、優しい先輩や何でも話せる同期に支えられて働いています。患者さんやご家族にとってより良い最期を迎えられるように、看護師一人では解決できないことも医師や薬剤師・理学療法士・管理栄養士・臨床心理士・緩和ケア認定看護師などたくさんのサポートがありますので、チームみんなで協力しながら一緒に考えていきましょう。