最終更新日:2023/08/01

県立病院の看護

人々の生命と尊厳を守り安全と安心を提供します。
香川県立病院は、中央病院、白鳥病院、丸亀病院、がん検診センター(平成26年3月に中央病院に統合)の4施設です。
県立病院の看護部は「最適・最善・最新の看護」を目標に、それぞれの看護師が各所属で培われた豊かなスキルを安全と安心の看護に活かしています。
経験豊富で確かな看護を提供する先輩の姿は後輩を成長させ、成長する後輩の姿に先輩は刺激を受け、お互いが学びあう組織風土を作っています。
日々変化する社会において、県立病院の看護に何が求められているのか、BSCの手法を用いて活動し、組織全体で県民の期待に応えます。

このページでは、県立病院全体の看護部の教育体制について説明します。

1.県立病院教育理念

教育理念

社会情勢の変化を察知し県立病院の役割・理念を理解した上で、県立病院の看護師としての役割を果たし、県民に信頼される県立病院づくりに寄与できる人材を育成する。

  1. 専門職業人として倫理に基づいた行動ができる看護師を育成する。
  2. 科学的根拠に基づいた看護を実践できる能力を育成する。
  3. 患者および家族のQOL向上を目指した質の高い看護サービスを提供できる看護師を育成する。
  4. 社会のニーズに応えられる看護専門職として、個々の能力を十分に発揮させ、創造性のある看護師を育成する。
  5. 教育と自己研鑽を基本とし、一人ひとりの成長に合わせた教育を行う。
  6. 看護専門職としての成長が社会人としての成長に繋がる教育を行う。

教育目的

県立病院の理念と看護者の倫理綱領に基づき、看護専門職として自律・自立した思考と行動がとれる看護師を育成する。

教育目標

どのような人材を育成するか

  1. 生涯、自らの責任において自己研鑽し、自律した思考と行動がとれる。
  2. 看護者の倫理綱領を理解し、倫理綱領に基づく思考と行動がとれる。さらに倫理的課題について他者(組織、上司を含めた)に意見が言える。
  3. 看護師の責務、看護補助者の役割について理解し、臨床で展開している看護ケアの質向上に努める。
  4. 看護の専門性を理解し、他職種と協働できる。
  5. 臨床における看護研究の意義について理解し、看護学の発展に臨床現場から貢献できる。
  6. キャリア発達について常に考察し、社会人としての責任・香川県職員としての責任を果たすことを基盤とする思考と行動がとれる。

どのような人材を育成するか

  1. 一人ひとりの成長を確認し、承認と課題の明確化に努め、OFF-JT・OJTを適切に活用することで個人の成長を促す。
  2. 看護管理者は、個々の看護職員教育についての責任を自覚し、看護管理において継続的・段階的に支援できる。

2.教育概念図

ひとり一人の教育プログラムで成長を支援します。

教育概念図

県立病院合同研修

どの施設に所属していても同じプログラムの研修が受講できます。
県立病院の看護師に求められるスキルを修得できるよう各段階ごとに研修をプログラムしています。座学だけでなく、グループワークやシミュレーション研修など、心や身体を自由に思いきり動かす研修も取り入れています。
所属が異なると普段はなかなか顔をあわせることはありませんが、研修では仲間同志で自然と話題が盛り上がり、リフレッシュの機会にもなっています。

この合同研修以外にも、各施設ではその特色を活かした独自の研修をプログラムしています。

新任看護師教育

合同研修(1ヶ月に1回程度の開催)や各施設の特色ある集合研修、それと並行してOJT(職場で日常業務を通して学ぶ)を進めていきます。

個別の教育プログラム

ひとり一人の成長に合わせた個別の教育プログラムと段階的に進むOJTによる効果的な育成を行っています。

支援体制

実地指導者、教育担当者、看護師長という屋根瓦方式を導入し、部署のスタッフ皆で新任者を育てる体制を取っています。ひとり一人に実地指導者がいますので悩みをすぐに相談できます。
入職から1年間は、必ず先輩看護師とペアになって、いつでも相談しながら看護を実践し、先輩看護師の優れたスキルを間近に見て学ぶことができるような体制をとっています。

スムーズな職場適応

専従の教育担当看護師長や、臨床心理士などの面接を定期的に行い、リアリティショックの緩和やストレスケアなど心のサポートも充実しています。

キャリアアップ支援

キャリアラダーで自己課題を明確にでき、自律して成長することを支援しています。各ラダーの段階に合わせた研修を受講することで役割達成や自己実現につながります。
認定看護師や専門看護師の育成支援はもちろんですが、その他の資格(ACLSプロバイダー、呼吸療法指導認定士、透析療法指導看護師等)を取得し、それぞれの分野で専門性を発揮できます。

自己啓発休業

専門看護師、大学院進学など、自己啓発のための就学に対して、条件が整えば自己啓発休業(最大2年間)が取得可能です。