診療科・部門紹介

診療内容(脳神経外科)

機能的脳神経外科

当院では、顔面けいれん、三叉神経痛、難治性疼痛、てんかん、パーキンソン病、認知症、ジストニア、などの疾患に対する外科的治療を行っています。

顔面けいれん

病気の情報ページ(日本脳神経外科学会)(外部リンク)

顔面けいれんとは、脳から顔に情報を伝達している顔面神経と呼ばれる神経が異常に興奮し、片方の目や頬、口などが持続的に、または間欠的にピクピクする病気です。やや女性に多い病気で、わずかですが両方に認められる方もいらっしゃいます。典型的には、片方の目の周りがピクピクするという症状から始まり、頬、口へと波及することが多いとされています。

疲労や、ストレス、不安、寒さなどで増強されることが多く、自分の力で止めることができなくなります。一般的に命にかかわることはありませんが、悪化すると顔面神経麻痺などをきたすことがあります。

<診断>
当院では、MRIを用いて造影剤などを用いることなく非侵襲的に原因血管を特定しています。この検査で異常がない場合、鑑別診断のために電気生理学的検査を行うことがあります。

<治療法>

<ボツリヌス毒素療法>
現在では、治療方法の第一選択はボツリヌス毒素療法です。反復治療により長期にわたり十分な効果が持続することが大半です。当院でも神経内科においてこの治療を積極的に行っています。この治療で効果が不十分な場合手術を考慮しています。

<神経血管減圧術>
当院では、非手術療法で効果が不十分であった方に対し、神経血管減圧術を行っております。耳の後ろに500円玉(直径26.5mm)ほどの穴をあけて原因となる血管を神経から切り離す手術を行っています。全身麻酔で行いますが、短時間の手術ですので一般的には1週間ほどの入院で可能です。ボツリヌス療法の出現により治療数は減少していますが、検査機器などの発達により、原因血管の特定が容易になったため、手術成績は向上しています。過去5年間では、完全治癒率は90%以上で、重篤な合併症や死亡例などは認めておりません。

三叉神経痛

病気の情報ページ(日本脳神経外科学会)(外部リンク)

顔や口の中に一過性に電撃がはしったり、突き刺されたような痛みが出現したりする病気です。痛みが激しくなると食事がとれなくなったりすることがあり、日常生活に支障が起きる場合があります。ほとんどの方が三叉神経への神経の圧迫が原因であることが知られています。なぜ痛みが生じるかについては諸説あり、明らかになっていません。

<診断>
問診のみで診断を行うことが可能です。必要に応じてMRIなどの検査を行います。

<治療>
初めに、内服治療にて加療を行います。治療に効果がない場合や、薬の副作用などがある場合、定位放射線治療や神経血管減圧術を行うことがあります。日本で保険適応となっているのは現在のところ神経血管減圧術のみです。手術は一般的に安全に行うことができますが、長期成績は前述した顔面けいれんよりは劣っています。放射線治療と手術どちらが良いかについては結論が出ていません。

頑痛症(難治性疼痛)

痛みの治療は複雑で、難しいことが多くあります。通常の薬の治療では抑えきれない痛みに関し外科的な手術を行うことがあります。当科では、内服治療や注射などでは治療が困難であった痛みに対し、脊髄刺激療法や脳深部刺激などを行っています。

<脊髄刺激術>
痛みに対する治療として古くから行われている治療法です。最近になり、刺激装置が改良されたため成績が向上しています。当院では、複数の電極で刺激し、これを組み合わせて最適な刺激となるよう工夫を行っています。有効である症例についてはまだ明らかになっていませんが、一般的に
脊髄手術後疼痛
外傷や四肢切断後の疼痛
四肢の血流障害
などに行われています。これ以外にも、様々なタイプの疼痛に対する有効性が示されています。当院では、効果があるかどうか試験刺激を行い、効果的であるかどうか確認し、満足するような結果であれば刺激装置の埋め込みを行っています。試験刺激には1週間ほどの入院が必要です。

<その他の電気刺激療法(脳深部刺激、運動野刺激)>
当院では、脊髄刺激療法を第一選択として提案しています。やや侵襲が多いと考えられますが、脳深部や脳表に電極を置き、電気刺激を行うことがあります。

パーキンソン病

病気の情報ページ(日本脳神経外科学会)(外部リンク)

薬物の効果が不安定な患者さんに対し、脳深部(視床下核や淡蒼球)に電極を埋め込み電気刺激を行うと薬物の効果が安定することがよく知られています。当院でも手術の相談や刺激装置の交換などを行っています。手術適応の決定はかかりつけの神経内科医と相談してください。

その他の不随意運動

中枢神経が原因の様々な薬物抵抗性の不随意運動に対し脳深部刺激の有効性が報告されています。当院では、ジストニア、本態性振戦、脳梗塞後の不随意運動などに対する外科的治療の有効性についての相談を受け付けています。保険適応などの問題があり、すべての治療が当院で可能なわけではありません。

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